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神経生理学者、夫の実家に帰省する。

くだんの神経生理学者が7〜8m先からにこやかに近づいてきた。
木曜日の夕刻である。

明日から月曜日までお休みします。

とのこと。

そうですか・・・。

当たり障りのない回答を返すといきなり、

寂しいですか?

意表を突いた直接的な問いに一瞬フリーズし、考えるまもなく、

はい。

と答えてしまった。

するとさすがに神経生理学者は頭の回転が速い。

でも、○○さんがいるから・・・

○○さんというは、神経生理学者の隣に座っている同僚で、カワイイ系のこちらも人妻である。
たしかに仕事上の接点は神経生理学者より長く、多いが、それ以上のものではない。
帰り際にお互いに手を振りあうくらいだ。

神経生理学者は当方の素直すぎる回答をかわしたつもりなのだろうが、浮き足立ってしまった当方の思考回路は冷静な判断ができないでいた。

・・・まさか嫉妬か?

その晩、風呂につかりながらその場面を反芻した。
自分の狼狽えぶりが恥ずかしい。
でも、なんか楽しい。

しかし、九州にある夫の実家に里帰りする、というのは聞いていなかった気がする。
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